全トレーニングやり方まとめ(各部位ごと)

筋トレ

トレーニング部位別

目次

  • インクラインベンチプレス

基本的にはパワーラック(スクワットをするラック)で行います。専用のインクラインベンチ台があればいいですね。セーフティーバーは必ずセットしましょう。

角度は45度ぐらい、あまり浅すぎると肩への負荷が強くなるようにかんじます。逆に高すぎると三角筋(肩)への刺激が強くなるので45度付近でベストポジションを探してください。

ベストポジションと言うのは、バーを下ろした際、胸がしっかりストレッチされるベンチの角度のことです。

座面はフラットではなく、少し角度を上げたほうが座りやすいです。角度調整が終わったら、まず、足をしっかりと踏ん張れるように地面にしっかり付ける。肩甲骨を寄せる感じで胸を張る。肩は下制させて脇は開かないようにする。持ち幅は他のプレス種目も同じですが、肩幅より拳一つ分空けた位置です。広げすぎると安定しませんし、狭すぎると下げる際三頭筋への負荷が強くなります(ナローベンチプレス)。ヒジがまっすぐ下がる手幅を見つけましょう。

ラックから外したら、ゆっくり胸の上部付近へ下ろしていきます。鎖骨まで行くと上げすぎです。鎖骨より少し下を狙うようにしましょう。

下げきれなくても大丈夫ですが、しっかりストレッチ出来た状態まで下げられる方が良いです。可動域の限界まで(胸につけて休んではダメ)下げきれたら押し上げましょう。上げる際には腕や肩も動員されますが、メインは胸ですしっかり胸で押し上げましょう。

  • スミスマシンインクラインプレス

基本的にはインクラインベンチプレスと同じですが、コースがついている分、バーをコントロールする必要がないので、重量をより重くできます。一人でトレーニングする場合はスミスマシンの方が安全です。

脚の踏ん張り、肩甲骨を寄せ胸を張る、肩甲骨は下制させることは同じです。

  • インクラインダンベルプレス

ダンベルは1点1支持なのでコントロールが難しいです。ですが、バーよりストレッチを効かせられるので効果は高いです。インクラインベンチと同じ要領ですが、ダンベルを下げる際、下げ過ぎてしまう事もよくあるので気をつけましょう。フライではなく押し上げる動作なので、ダンベルの縦移動はまっすぐで大丈夫です。弧を描かないようにまっすぐ押し上げましょう。上げた際、胸の真ん中までダンベルを寄せがちですが不要です。まっすぐの上げ下げだけで大丈夫です。というより寄せると力が抜けてしまうのと肩への負担が出てくるので危険です。フライではないのでしっかりプッシュしましょう。

  • インクラインダンベルフライ

フラットベンチに比べると感覚的に肩への負担が軽いので、フラットベンチでのダンベルフライは滅多にやらないが、インクラインベンチでのダンベルフライはよくやる。

 角度はベンチプレスと変わらず45度程度、上げすぎると肩を痛めるので気をつける。下げすぎることはダメではないが、インクラインで行う理由は可動域が広がるということ。

脚を踏ん張り、胸を張って肩甲骨を下制させる、ダンベルを上げてスタートポジションについたら、ダンベルを広げるのではなく、ヒジを下げていく。ダンベルが胸の高さまで下がるか、可動域が限界まで近づいたら、丸太を抱きかかえるようなイメージで、UFOキャッチャーのアームのようにダンベルを上げていく。最上部でダンベルをくっつけない。

  • ベンチプレス

メジャーだし、見た目でわかりやすいので適当なやり方が横行するベンチプレスです。気をつけて取り組まないとケガにつながります。

 バーは目線の位置ぐらいで仰向けになってベンチに寝ます。足を地面につけ踏ん張れる足位置を探します。足位置が決まったら、バックを固めて(胸を張って)腹圧もかけましょう(胸を張ってお腹に力を入れる)。肩甲骨を下制させます。肩甲骨を下制させないで行うと肩への負荷がもろにかかってくるので危ないです。しっかりと肩甲骨を下制させましょう。ポジショニング出来たらバーを握ります。私は基本的にサムレスグリップで握っていますが順手握りでもどちらでも構いません。バーを押し上げて胸の位置まで持ってきたらゆっくりと胸のトップまで下ろしていきます。下ろした際、バーを胸でバウンドさせてはいけません。負荷が逃げるのと危険です。胸のトップまでコントロールした動作、スピードで下ろしたら力強く上げていきます。胸を使いますが、胸だけでなく腕も動員されるので、極端に胸だけを意識するのではなく正しいフォームのまま押し上げましょう。上げ切ったあとも気を付けてください、ヒジや肩の関節をロックしてしまうと関節への負担が大きくなってしまいます。関節はロックせずに次のレップに移りましょう。セーフティーバーは必ずセットしましょう。

  • スミスマシンベンチプレス

要領はベンチプレスと同じです。バーをラックから外す必要があるので、手首の位置に気を付けてください。  セーフティーストッパーがあるなら必ずセットしましょう。

  • ダンベルプレス

ダンベルをモモの上に乗せてシートに座ります。そのまま寝転ぶので、座面の位置はできるだけ決めていきましょう。座った状態から仰向けになる際、ダンベルをモモの力で押し上げてやると無理なくダンベルを持ち上げることができます。

 仰向けに寝たら、足は強く踏ん張れる位置を見つけ、バックを固めて胸を張り、肩甲骨を下制させます。

図のように順手の位置でも構いませんが、手のひらを向かい合わせるダンベルの持ち方でも構いません。基本は順手持ちの位置です。ゆっくりコントロールした動作、スピードで下ろしていきますが、可動域限界でなくても大丈夫です。限界まで下ろしきってしまう(ダンベルが胸位置より下がってしまう)と力が抜け危険です、ダンベルのプレート部分が胸に当たる位置程度まで下げられれば十分です。それ以上の位置であっても大丈夫なので、あまりにも極端に小さい可動域ではダメですがスタートポジションから半分以上下がれば大丈夫です。

 上げた際は、ダンベルをくっつけることなく次のレップへ移りましょう。基本ダンベルの動きは上下のみです。

  • ダンベルフライ

ダンベルプレスと同じ要領でスタート位置までポジショニングします。ダンベルプレスと比べ軽い重量で取り組みましょう。基本的にフライ系はストレッチを十分に効かせます(広げすぎ、下げすぎやり過ぎはダメです)なので、高重量を扱うのは難しいので、慣れてから重量は増やしていきましょう。

 フライだからと言ってダンベル位置をヒジより広げる必要はありません。胸への負荷は、ヒジの位置がしっかり下がっているかが重要であってダンベルの位置ではありません。ダンベルプレスと違う点はダンベルの向きです。手のひらが向き合う形でポジショニングしてコントロールした動作、スピードで下げていき、ダンベルが胸の位置ぐらいまで下がったら、胸を使って弧を描くように押し上げましょう。この際、腕の力は使わず、胸のストレッチのみであげます。

  • スミスマシンデクラインプレス

インクラインと同様に胸のストレッチ効果が高いです。頭の位置が下がるのでセットポジションが難しいこともあるが、慣れれば問題はありません。

 アジャスタベンチのヘッド部分を下げられるシートを使います。足は地面で踏ん張れないので足当てで固定します。バーが胸の下部に位置するようにシートを調整し、角度は30度ぐらいでできればいいです。

はじめたばかりだからと、浅すぎるのも深すぎるのもケガやフォームの乱れの原因になります。

 足は地面で踏ん張れませんが、胸を張って、肩甲骨を下制させることは同じです。バーの持ち幅も肩幅より拳一つ分ぐらい空けた位置で大丈夫です。

 バーをラックから外し、下げていきますが、肩がすくまないように気を付けてください。他の胸のトレーニングも同じですが、肩甲骨を下制させることが基本です。インクラインでもデクラインでもフラットベンチでもダンベルプレス系でも全部同じです。

頭が下がっているポジショニングは普段取り組むことが少ないメニューなので気をつけて取り組みましょう

  • デクラインダンベルプレス

スミスマシンと違いセット位置にダンベルを持ってくるのが大変です。危険の無いようにセットしましょう。

ダンベルの場合もバーがダンベルになっただけでやり方は変わりません。ダンベルの方が可動域が広く取りやすいのでしっかりストレッチを効かすプレスに取り組むときは良いです。

上げ下げは良いのですが、ダンベルを下ろすときに地面にダンベルを落とさなくて済むように、ダンベルマット・クッションなどを準備してできるだけ静かに下ろしましょう。ダンベルの重量によっては起き上がれますが、それでも危険は伴うのでセットの最後まで十分に気をつけて取り組みましょう。

  • デクラインダンベルフライ

デクラインダンベルプレスよりも軽い重量になるのと、フライ種目なので重量による危険はそれほど高くないですが、フォームが乱れやすくなる種目でもあります。

 私の場合、ダンベルを寄せる(上げる)際、小指側が内側になるように半回転させています。下ろすときは左の図と同じように、手の平が向かい合わせになるように下ろしています。

  • ペックデックマシン

マシンによって、手で持つタイプ、ヒジあたりで支えるタイプ、ヒジを曲げないと持てないタイプなどなど、バーの位置をアジャストできるタイプがやりやすいです。

 しっかり背もたれに背中をつけ、胸を張り、肩甲骨を下制させる。目線は前、アゴは軽く引く、呼吸やリズムも大切にして、勢いでは上げずに、胸の力で引き寄せていく。

 回数をこなし、ラストセットは10repsを超え可動域がフルレンジじゃなくなっても1/2レンジでも1/3レンジでも続ける。

  • ケーブルクロスオーバー

図では腕を広げたスタートポジションをとっているがヒジを曲げていてるほうがいい。結局は胸のトレーニングなので、胸のストレッチが効いているかどうかが問題で、腕の広さではない。

 ケーブルの高さにもよるが、上半身は前傾させ、肩が浮かないように肩甲骨は下制させる。胸を張る。しっかりと脚で踏ん張り、体は動かないよう、反動も使わないように気をつける。

 勢いよくやるのではなく、しっかりと収縮と伸長とを感じられるようにコントロールした動作で行う。

 胸を強調するポージング(モストマスキュラ―)があるが、収縮させた際の体勢でそれを意識するとよい。インパクトのある大胸筋を見せるポージングはやっぱり、大胸筋をしっかり収縮させている、ということはトレーニングのフォームにも関連付けることができる。

  • ディップス

ディップスは胸に効かす場合は前傾姿勢、三頭筋(腕裏)に効かす場合は 身体は垂直に近い姿勢で行う方が良い。

 胸トレーニングは例外なく、胸を張り、肩甲骨は下制させる。ディップスの場合両腕のみの2点支持のため、安定させるのが初めのうちは難しいが、上半身の全体的な鍛錬につながるのでやった方が良い。

 胸はもちろんだが、肩や腕、体幹にも効果はあるのでぜひチャレンジしよう。

背中

  • ラットプルダウン(スタンダードサムレスグリップ、パラレルグリップ、リバースグリップ)

引っ張るだけの種目だが、間違いやすいし、効かせにくい場合も多い種目なので、丁寧に取り組むことが大切。

 はじめて取り組むときにはまず、収縮させた状態を知るために、ネガティブのみ行う事を勧める。

立った状態で、バーをしっかりサムレスグリップ(親指も他の指側にする握り方)で握り、胸の近くまで寄せておき、ヒジを引く感じで肩甲骨を寄せる、若干胸を張る意識を持つと肩甲骨が寄せやすい。胸を張っているので前傾することは無いが、後傾しすぎないように過度に胸を反らさない。

 立った状態で、バーを胸上に引き寄せ、肩甲骨を寄せたら、シートに座って姿勢を少しキープする。3秒~5秒ほどキープしたら、座った状態でゆっくりとバーを戻していけばいい。2rep目3rep目も同様に、立ち上がり、バーを寄せ、肩甲骨を寄せ、座り、少しキープしてバーを戻していくことを繰り返せばよい。

  慣れてきたら、シートに座った状態でスタートしよう。立った状態で、バーを握り、シートに座る。バーを持って座った状態のときに、肩をバーで持っていかれないように気をつける。もう一つ、腕を伸ばしきらないようにする。肩が持っていかれる状態だと重量が重すぎるので調整する。腕はあくまでもフックの役割で、腕の力で引っ張ってしまわないようにするために腕は伸ばしきらない。

 スタートポジションにつけたら、ヒジを下後方に向かわせる方向で、腕は使うがあくまでもフックの意識で、肩甲骨を寄せるようにしてバーを胸上部へ引き寄せる。この時、必ずしもバーが胸に触れなければならないわけではないので、無理にバーを胸につけようとしなくてもよい。あくまでも背中の筋肉の最大限の収縮が感じ取れるようにすることが目的。また、後傾させる反動を使ってバーを引っ張る人もいるが、初めのうちは必要ない。若干後傾することはあってもロッキングチェアのようなユラユラは必要ない。上体は少し後傾させることはあっても基本は動かさずコントロールした動作で、2秒ほどかけて引き寄せ、2秒ほどかけて戻していくようにする。

目線は斜め上前にする

 パラレルグリップ

パラレルグリップとは、両掌が向き合う握り方のこと。

パラレルグリップの良いところは、力強く引き寄せることができるので、高重量を扱いやすい。基本フォームは同じ。

ラットプルダウンは、両手だけの2点支持の懸垂と違い、両手と両足、尻と5点での支持があるので、安定して行うことができるという点で、懸垂よりもやりやすい。ラットプルダウンに慣れてきたら懸垂にもどんどんチャレンジしていこう。

  • ビハインドネックラットプルダウン

ビハインドは、三角筋後部や大円筋への刺激が強い。広背筋へ効かそうと引っ張りきると首が前屈してしまう場合が多くみられるので気をつける。可動域は比較的狭めなので、可動域を広く取ろうとして肩を上げてしまわないように気をつける。

 腕を少し曲げた状態で、肩を上げないようにしてスタンバイ。頭は前屈させずに、アゴは引いて目線は正面、または上目に向ける。ヒジを背中の中央に引っ張ってくるイメージで肩甲骨も寄せて背中を収縮させる。この時、背中が丸まりやすいので気をつける。

 肩の柔軟性や、筋肉や肉の量によって個人でのやりやすさが変わってくるので、基本的なフォームを意識してやりにくければフロントでのラットプルダウンをやっていこう。

  • クローズグリップラットプルダウン

握り方はナロー(狭い幅)でパラレルグリップ。

狭い幅での握りなので、脇が閉まり、ヒジを引くことで、広背筋の伸縮は感じやすい。腕の関連が強くなるので腕を使いやすくなってしまうが、意識を背中にして、何度も言うが腕はあくまでもフックの意識で取り組む。

クローズグリップのプルダウンでも肩を持っていかれないようにし、胸を張る状態はしっかりキープする。

  • ベントロウ(スタンダードサムレスグリップ、リバースグリップ)

イラストではオーバーハンドグリップ(順手持ち)だが、サムレスで行う。サムレスグリップの方がひっかけるという要素が強いので握力の疲弊を少しですが防げます。目的とする筋群への意識を高めることができるという事です。

 パワーラックなどでセーフティーバーがセットできるならスネの中心とヒザの間ぐらいにバーが来るようにセットしておこう。床から持ち上げるでも良いのでやりやすい方で取り組む。

 一度、デッドリフトのように上げ切ってから、ヒザは少し曲げて、バック(背中)は固めて、胸を張った状態を維持し、バーがひざ上か下ぐらいになるように下げるので前傾になる。傾斜具合は70度ぐらいから30度ぐらいまで幅広いが、少し前傾させる70度ぐらいでも十分効かせることはできる。前傾になればなるほど、ハムストリングスへの影響が強くなるので意識が難しく、前傾させすぎるので重量を扱うのが難しくなり効果も薄くなる。逆に、直立過ぎると、広背筋ではなく僧帽筋や三角筋後部への刺激になってしまいやすいので意識は広背筋に持っていく。

 ポジショニングができたら、肩は下制させた状態で、ヒジを後ろに引くようにしてバーをみぞおちの辺りに向かわせる。肩甲骨を寄せるイメージで収縮させ、ゆっくりとスタートポジションに戻す。

  • ハンマーロウ(横グリップ、縦グリップ)

イメージはボート漕ぎ。ベントロウと同じように、肩は下制させるので、下制させた状態の肘位置やグリップ位置を確認する。マシンによっては軌道が違う場合があるので、引き寄せた際に背中、広背筋に効かせられる位置を確認しておく。ヒジを背中の中心に引き寄せるイメージで引っ張り、肩甲骨を寄せて収縮させる。

 グリップはどちらでも、引っ張る方向と意識は同じ。脇が空く横持ちの方が、縦持ちより扱える重量は軽くなるだろう。

 どちらにしても背中への意識が大切なので、初心者の場合はネガティブのみで最初は取り組む方が良い。

  • シーテッドロウ

膝は少し曲げて、座面にしっかりと尻をつける。上体は直立させ、肩が持っていかれないようにし、下制させる。あごは少し引き、広背筋をしっかりストレッチさせた状態から、ゆっくりとみぞおちとへその間らへんへグリップを引き寄せる。引ききったら筋肉をしっかり収縮させてゆっくりとスタートポジションへグリップを戻していく。

 反動をつかったり、上体が大きくのけぞるようなら重量を軽くする。

  • ハイバーロウ

他の背中のトレーニングと同様、胸を張り、肩甲骨を下制させる。腕は上部のグリップをつかむが、肩は上げずに腕も伸ばしきらないように気をつける。

 片手ずつ行うのが一般的だが、時短なら両手でも良い。

引っ張ってくる際、肩がすくんだりしないようにヒジ、腕裏を後方へ引く感じで引っ張り、肩甲骨を寄せる感じで筋肉を収縮させる。

  • ダンベルロウ

片手でも良い。片手の場合は右手でダンベルを持つなら、フラットベンチに左ひざをつけてのせ、左手をベンチについて行う。平行がイヤならダンベルラックなどに片手をつけて、ダンベルを持っている方の脚を引いて取り組むとできる。

 両手に持って取り組む場合、前傾姿勢を背筋で受け止めないといけないので高重量が扱いにくくなるので注意。

 ダンベルを両手に持ち、直立姿勢から、少しヒザを曲げて、バックを固めて(胸を張って)、肩甲骨を下制させた状態で、前傾姿勢になっていき、腕を自然に下ろした状態がスタートポジション。

 腕を曲げてダンベルを持ち上げるのではなく、ヒジと腕裏を引き上げて肩甲骨を寄せて絞る感じ。

 正拳突きで引いている方の拳の手の甲をひっくり返して上に向けた状態が、肩甲骨が下制している状態で肩甲骨が寄せれている状態。そこから若干脇を開けてやれば自然に背中に効かして引っ張れる位置になっていると思う。その姿勢になるようにダンベルを引き上げていく。

 目的は背中に利かせることであって、重量を求めてはいけない

  • デッドリフト

難しい種目の代表みたいなトレーニング。様々なやり方があるが、背中に効かせるならハーフデッドリフトでもよい。

 オーソドックスな床から持ち上げるデッドリフトは、デッド(静止している状態)から持ち上げるので、背筋だけでなくハムストリングスや大殿筋も、足幅によっては大腿四頭筋も稼働する。バックを固めて胸を張り、バーをしっかり握った状態で、猫背にならないようにハム、大殿筋、背筋を使って引き上げてくる。バーがひざ下ぐらいまで来たら、基本的には背筋で上げていくが、同時に肩を伸展させる。

 直立までは引き上げなくてよい。直立まで引き上げてそこから肩を伸展させると

腰がのけぞる形になるので負担がかかり過ぎる。ターゲットは脊柱起立筋や広背筋

なので、直立の手前で肩を伸展させることを意識する。

 ハーフデッドリフトの場合、ひざ下あたりにセーフティーバーの高さを合わせていると、直接背筋からの引き上げがスタートできるので、ハムストリングスや大殿筋への負担は少なくて済む。だが、勢いで高重量をいきなり上げようとすると腰への負担がとてつもなく大きいので重量には気をつける。

 ハーフも同じだが、引き上げる際、直立の手前で肩の伸展が必要で、直立までは引き上げなくても良い。

  • ケーブルプーリーロウ

滑車は様々な位置からのスタートができるが、基本は肩甲骨を下制させた状態で引っ張り肩甲骨を寄せて絞るという基本は変わらない。

 高めの位置から始めて、三角筋後部に利かせることもあるが、ターゲットが三角筋後部ならいいが、背中なら下制は必要なので気をつける。

  • 懸垂(チンニング、リバースグリップ)

いきなりだが、腕がターゲットではないので気をつける。と言うのも、腕の力であげているチンニングを多く見かけるからだ。

 上の左図にあるように、トップポジションは胸がバーに引き寄せられている状態が理想。チンニング(チンはアゴの先端の意味)だが、あごをつければいいのではなく背中が絞れていることが大切である。なので、別にアゴがバーにつかなくてもよい。引き寄せ切れていなくても頭一つ分バーに届いていなくても背中が絞れている、肩甲骨を引き寄せられているなら大丈夫だ。

 そもそも、慣れている人でもない限り、自重であっても懸垂は非常に難易度の高い種目である。ラットプルダウンの五点支持(両手、両足、お尻)と違い、支持点が腕のみなので不安定かつ腕力も必要になってくる。腕力と書いたがあくまでも腕はフック。フックだが自重を支えるのは慣れていないと大変、だから懸垂は難易度が高い。

でも、難易度が高い分、ラットプルダウンよりも、様々な小さい筋群にも刺激が入るので効果的ではある。

 まず、バーを肩幅より広い状態(手のひら一つ分程度)で握る。サムレスが良い。握ったら、胸をじゃっかん張って、肩は持っていかれないように気をつけて、肩甲骨を下制させて足を浮かす。

 胸をバーに引き寄せる感じで、ヒジを下げて体を上げていく。この時に多少腕のチカラも使うが、背中で引き寄せることが大切。上がりきらなくても良いので背中を意識する。

 トップポジションで1~2秒程度絞りゆっくりとスタートポジションに戻してく。この時、肩がストンと落ちないように、力を抜かないように気をつける。胸を張った状態も維持して、肩が下制されている限界まで戻せたら次のレップへ行く。

 限界まで来て上がらなくなったら、ジャンプでトップポジションまでいきなり持っていき、ゆっくりと下りてくるネガティブレップをするとよい。超初心者の場合はネガティブレップのみで良い。

  • 背筋

フットプレートがあれば足を置く。ふくらはぎの辺りにパットを当て、太もも上部 ~骨盤下部をパットに乗せて上体は下げておいてスタートポジションです。

 左図では、斜めの背筋台なのでスタートポジションが体が一直線になっていますが、地面と平行な一般的な背筋台の場合、腰を曲げた状態からのスタートで大丈夫です。

 手の位置は、頭の後ろでも、胸の前でもどちらでも良いですが、後々ダンベルやバーベルを持つことを考えると、自分のやりやすい方で取り組むことが良いでしょう。ちなみに、頭の後ろで手を組む方が負荷は大きくなります。

 バーベルを担ぐ場合は、僧帽筋あたりで担ぐと安全です。ダンベルを持つ場合は胸の前で両手で持ち、胸につけっぱなしのイメージで取り組むとやりやすいです。安全面を考えると、すぐに手を離しても大丈夫なダンベルをおススメします。

 注意点として、上体を上げすぎる人が多いです。地面と平行の位置まで上げられればそれだけで背筋は絞れます。あと、勢いよくやり過ぎて背筋に効かせられていない場合もよく見られます。あくまでもコントロールした動作で、ゆっくりと取り組むことが大切です。

  • スミスマシンショルダープレス(フロント、ビハインドネック)
  • ショルダープレス(フロント、ビハインドネック)

ベンチの背もたれは直立よりやや後ろに傾ける方がやりやすい(100~110度程度)。

胸を張って、お尻は座面も背面もしっかりとシートにつけて座る。足は広げすぎないで、授業中の座り方のようにまっすぐ自然な開き具合で良い。バーはある程度高めの位置にセットしている方が、スタート時に上げやすいので下位置よりも上位置でラックにひっかけておく。

 スミスマシンの場合フックが複数あるので、自分の身長に合った位置でセッティングすればいいが、フリーウェイトで行う場合はできれば補助者がいればありがたい。私の場合、1人でトレーニングをしていたので、スクワット台(パワーラック)のセーフティーバーをアゴの位置ぐらいにしておき、バーを置いていました。持ち上げてからがスタートなのですが、デッドポジション(静止した状態)からバーを上げる場合、慣れていないと危険なことも多いので初めの方はスミスマシンをおススメします。

 グリップはサムレスで握り、持ち幅は、目線の高さまでバーを下げたときにヒジの角度がちょうど90度ぐらいになる手幅で持つ。

バーをスタートポジションに持ち上げたら肘と肩は絶対にロックしない(ロックとはまっすぐ伸ばしきって、伸ばしきった関節で重さを支える状態)。ヒジは曲げようとする意識はしなくてよいが、じゃっかんヒジが曲がっている状態でスタートする。ゆっくりコントロールした動作でまっすぐ下ろしてくるが、目線or耳の位置ぐらいまでバーが来たらそこから折り返して押し返す。 

基本的に上腕三頭筋(腕裏)も連動しているので、力強く押し返せばいい。足を開きすぎていると、足の踏ん張りを利用してあげてしまいがちなので、勢いになりがち。足は広げすぎずに自然なスタンスで。

 スタートポジションまで押し返したら肘と肩はロックせずにすぐに次のレップへ移行する。

  • ダンベルショルダープレス

ショルダープレス全般に言えるが、足の踏ん張りで押し返してしまうと肩への刺激が減るので足幅は肩幅程度にしてあまり開かないようにする。

 やり方は、ダンベルをモモ辺りに置く、座面と背面はしっかりと付ける、ダンベルをスタート位置まで持ち上げる、グリップは順手持ち。胸を張り姿勢を作る、足幅を決める、ダンベルを上げていく。上げ切ったときにヒジを伸ばしきって肘と肩をロックしないようにする。

 ダンベルを下ろす位置は肘が90度になるぐらいから拳が耳辺りぐらいで、下げきらずに肩を落とさずに次のレップへ移る。

  • マシンショルダープレス

ダンベルと同様だが、ハンドルが決まっているのでやりやすい。

だが、ダンベルと同様上げた際の方とひじのロックは気をつけて、下げた際も下げきらないように下げる位置を気をつける。

 ダンベルと違いグリップはサムレスでもよい。

  • アーノルドプレス

三角筋(肩)がターゲットだが、側部から前部にかけてがメインターゲット。イラストでは背もたれがないが、座面と背面がある方が取り組みやすいので、直角でもいいが 100度程度がやりやすい。

 全動作をゆっくりとコントロールした動作で取り組む。ダンベルを上げた状態、下げた状態どちらがスタートでもよいが、私の場合は上げた状態からスタートしている。下げていくのに合わせて手の甲の向きを後ろ向きから前向きにしていく。下げきったときも休むのではなく、ダンベルは目線の高さでストップさせる。下げた状態で維持する必要は無いので下げたら上げる。上げた際はショルダー種目と同様肩やヒジはロックしない。

  • アップライトロウ

他の肩トレーニング種目にも言えるが、肩は比較的小さい筋肉。なので、重さを追うのではなく効果を追うようにしよう。

 イラストの通りだが、持ち幅は肩幅ぐらいから、肩幅より狭いナローまでやりやすく効果的な幅で良いが、狭く持つと前部に、広く持つと後部に効きやすい。

 直立しバーを握ったら、コントロールした動作で体に沿って上げていく。胸の中部から上部辺りまで上げられたらコントロールした動作で下ろしていく。

  • ダンベルレイズ(フロント、サイド、リア)

どれもコントロールした動作で扱える重量にすること。スタンディングでもいいがシーテッド(座った状態)で行う方が反動を使わないので初めのうちはシーテッドをおススメする。あとどれもヒジは少し曲げて行う。

フロントレイズは手の甲を上に向けたままでもよいが、私の場合は体側に構えて手の甲を外側に向けた状態で始めて、上げていく際、手の甲を上に向けるようにしている。または、手の甲を外側に向けた状態で上げ切ってから、ひねりを加える感じで手の甲を上に向ける場合もある。 

 サイドレイズはダンベルを体側に構えて上げていく方向は肘までは真横だが、肘から先を若干曲げているのでダンベルの位置は真横より30度程度少し前目になる。一般的なサイドレイズはダンベルを肩の高さまで上げていればいいが、場合によってはそれ以上上げても効果はある。全般コントロールした動作であげて下げる。

 よくあるのが全部勢いで反動を使ってあげてすとんと下ろす人がいるがダメだ。上げる際も筋肉を使って挙げる意識をして下げる際もゆっくりコントロールした動作で下ろす。

 リアレイズは、座って行ってもよいが座る場合かなりの前傾になるのでやりにくく感じるかもしれない。立ってやる場合でもヒザをじっかん曲げて地面と平行まで体を倒して行う。ダンベルの重さや勢いで体が揺れてしまうことも多いので上半身はあまり揺れないように気をつける。イラストでは手の甲を上に向けているが、手の甲を前に向けた状態(小指側が上にくる状態)でダンベルを上げてもよい。下に構えたらゆっくりコントロールした動作で三角筋後部を意識してヒジからあげる。肘から先は動かさないので、ヒジでエスコートする感じで真横に上げる。下げる時もゆっくりとコントロールした動作で下ろしていく。

  • ケーブルレイズ(フロント、サイド、リア)
  • リアデルトイド
  • ダンベルシュラッグ

  

  • レッグプレス
  • スミスマシンスクワット
  • スクワット
  • レッグエクステンション
  • レッグランジ
  • スタンディングレッグカール
  • デッドリフト(ハムストリング)
  • プローンレッグカール
  • シーテッドカーフ
  • レッグプレスマシンカーフ
  • スタンディングカーフレイズ マシン
  • スタンディングダンベルカーフレイズ

腕・腕裏

  • アームカール(ストレートバー、EZバー)
  • オルタネイトダンベルカール(スピネイト)
  • インクラインダンベルアームカール
  • ハンマーカール
  • バイセップスカールマシン
  • プリチャーカール
  • トライセプスプッシュダウン(Vバー、ケーブル)
  • トライセプスエクステンション(EZバー、シーテッドorライイング)
  • トライセプスケーブルダウン
  • ディップスマシン
  • ワンハンドトライセプスケーブルプッシュダウン(ロープorリバースグリップ)

  

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